日本の会社の闇 ~<セクハラ疑惑>テレ朝社員、被害報道相談に上司対応せず~

次の記事は、人手不足の中、新卒枠を広げる企業が増えていると言う内容です。

「就職急がない」休学、留年……増える寄り道人材に企業も「留年採用」「30歳まで新卒拡大」(BUSINESS INSIDER JAPAN)

その記事の中、就職活動を1年先送りする東大女子学生の言葉です。

ネット上には、有名大学を出て大企業に勤めた30~40代で、自分の生活に疑問をもち、苦しんでいる人の書き込みがあふれている。

ずっとがんばり続けてきたからこそ思うことは、「どんないい大学を出て、大きな会社に勤めても、心が満たされない人はたくさんいるし、満たされなかったら幸せにはなれない」。

多分、その答えは下の記事ですね。

<セクハラ疑惑>テレ朝社員、被害報道相談に上司対応せず(毎日新聞)

上司にセクハラ被害を報じるよう相談したが、上司は2次被害の懸念などから「報道は難しい」と伝えたという。

「セクハラ被害が黙認され続ける」と考えた女性社員は週刊新潮の取材を受け、2016年に録音した音声も提供したという。

この上司が考えたのは、2次被害なんかじゃないでしょうね。自社の立場が悪くなるとか、取材できなくなるとか。すべて会社のためです。

今回ここまで話が大きくなったので、テレ朝も「適切な対応ではなかった」と認めていますが、そうでなかったら黙殺され続けてたでしょうね。

今回は、マスコミ、官僚、セクハラと言うあまり一般的ではない事象かも知れませんが、日本の会社と言うのはたいていこうですね。会社の利益のためには、個人の権利などは押し殺す。セクハラ、パワハラ、サービス残業、自社製品買い、「会社のため」と言う大義名分があると何もかもが許されてしまいます。個人の権利と言うのはあまりにも地位が低いです。

それが嫌だと言っても、日本の会社と言うのは辞めにくい。新卒で入った会社を辞めて転職を志しても、給料ダウンとキャリアダウンを覚悟しないといけない。だから少しくらいは我慢しようと、セクハラもパワハラも耐えます。その結果が、ネット上にあふれてる「自分の生活に疑問をもち、苦しんでいる人の書き込み」です。

上の記事の東大女子学生の「どんないい大学を出て、大きな会社に勤めても、心が満たされない人はたくさんいるし、満たされなかったら幸せにはなれない」と言う杞憂はその通りで、日本の会社と言うのはかなり闇深く危険なところです。でも日本で働く以上、大半の人がサラリーマンになるので、会社と言うものを避けて通るのが難しいです。だから会社に向き合うスタンスとしては、いつでも逃げられるように、金銭的にも生きがい的にも会社に依存しない態度で向き合うのがいいです。一歩引いて、半身で構えて、退職届をポケットに入れて働くような態度です。例え今の会社が問題なくてもいつ豹変するか分かりませんから。会社と言うのはつまり、人なので、上司や経営者、顧客が変わると何が起きるか分かりません。いつハニトラまがいを命じられるかもしれません。

新卒枠を広げると言うのはいいと思いますが、今の会社が必要なのはそこじゃないですね。個人を抑圧していく会社の仕組みを変えなければならない。でも今の会社に自浄する能力はないんじゃないかと思います。会社を変えるためには、会社以外で会社以上の収入を得て働く人が増えることではないかなと。国の施策はそこに注力した方がいいと思います。そうは言っても、国や会社が変わるのを待ってると寿命が尽きるかもしれないので、早めに脱出の準備をした方がいいですね。