「正当な理由のある自己都合退職」って何だ?

私は早期退職で会社を辞めました。いわゆる会社都合退職ですが、先日、ハローワークへ行ったときにもらった雇用保険給付金のしおりには、退職理由として「正当な理由のある自己都合退職」と書かれていました。自己都合退職?とちょっと焦ったんですが、会社都合退職はこういう言い方をするみたいですね。それで、いわゆる自己都合退職は「正当な理由のない自己都合退職」と言う言い方をします。

「正当な理由」って何でしょう?私の場合で言えば、事業主の働きかけが正当な理由です。他の仕事がしたいとか、家業に専念したいとか、ましてやセミリタイヤしたいとかは正当な理由とは認められません。倒産や事業整理など、会社の都合によることを「正当」として、個人的なことを「正当でない」としているみたいですね。単に言葉の違いだけでなく、雇用保険の給付金の額や期間に影響してくるので、かなり大きな違いです。

何か納得いかないと言うか、腑に落ちないと言うか。私は正当な理由に該当するので、いいと言えばいいんですが。

正当な理由のない自己都合退職と言うのが、「奴隷身分の労働者が勝手に会社辞めやがって」と言う言い方に聞こえるんです。ハローワークでは自分の意思で会社を辞めることはもちろんですが、働くにしても自営業だったり士業で働くことはあまり制度的に推奨されていません。あくまで雇用されることが前提です。ハローワークが何か人身売買仲介所みたいに感じます。奴隷身分のままおとなしく雇用される分には保護するけど、そこから抜け出そうとする人間には容赦しないみたいな。

たいていの会社では副業禁止ですし、銀行は会社員以外には簡単に金を貸さないし。会社員は手厚く保護されていると言う方をしますが、労働者身分から容易に抜け出せないように囲い込みをしているとも言えます。潤沢な労働力の調達のために、国の政策や、国の教育方針や、企業の採用計画が決まっていて、そこから外れようとする人間には何の保護もしないと言うことなんでしょうか。

陰謀論みたいですけど、考えすぎでしょうかね。でも労働から解放されるためには、リスクを負う覚悟とお金の力が必要です。労働からの解放は、制度的な不利益を潜り抜け、密かに資金調達を行って初めて達成できる困難なミッションです。その困難さを考えると、考えすぎではないかもしれませんね。

コメント

  1. deefe より:

    たしかに銀行は何千万円預金してようが、無職には一銭も貸してくれない。
    不思議に思っていたのであるが、労働せよという事なのかもしれない。

    • ナオユキ より:

      deefeさん、コメントありがとうございます。

      労働せよと言うことなんでしょう。
      銀行も、国も、資本家も、労働力を確保する必要があるみたいですね。