会社を辞めて無職になると、人に指図されることがなくなる

会社を辞めて無職になると、人に指図されることがなくなります。

「いついつまでに、何々をやらなければならない」と言うのがありません。期の目標もないし、何かをお願いされることもありません。何より理不尽な命令と言うものがないです。どうやってもできそうもないことを、耐え忍んでやらなければならないと言うことがなくなります。

快適ですね、この状態。人に指図されないと言うのは、快適この上ないです。

「人に指図されたくない」と言うと、何か子供じみているように聞こえます。大人なんだから、仕事上で指図されたり指示されたりするのは当たり前。社会人として常識のこと。子供じゃあるまいし、と。

そういう意見も分からないではないです。組織である以上、指揮命令系統に従った仕事をしないと仕事にならないですからね。

でも、それにしても、あまりにも不快だったんです。指図されると言うことが。

指図されるのが嫌だと言っても、何もかも嫌だったわけじゃない。何でもないことは、特に気にしないです。何でもなくはないこと、意に反することや、やりたくないことをやらされるのが嫌でしたね。もちろん、会社だから言われたらやるんですが、嫌だなと思いながらやるんです。この意に反した行動をとる状態。頭と体が逆に動いているような気持ち悪さ。こういう状態が、ものすごく苦痛でした。

会社と言うのは、いろいろな人が集まっていて、それが一つの目標に向かって動くのだから、ほとんどの人が自分の思いとは違う行動を取っているんだと思います。自分が思うように動けない、それが会社と言うところです。

でも人間と言うのは、自分の思った通りに動きたいし、喋りたい生き物です。当たり前と言えば、当たり前ですが、その当たり前の行動を押し殺すところが会社という場所です。意に反した行動を取らされることを了解の上で、給料をもらう場所です。労働者が売ってるのは、時間や体はもちろんですが、精神の自由が最大の売り物なんだと思います。

「命令に従う」。会社や軍隊では当たり前のことですが、本来は当たり前のことじゃない。自由意志を捨てるなんて、生きる意味さえなくなるほどの大事件だと思うんですが。多くのサラリーマンは、わずかな金でそれを売り渡してしまいます。まさに奴隷です。人を自分の思い通りに動かすなんて、大変ですからね。と言うより、赤の他人であればほぼ不可能ですから。だからこそ自由意志を捨てることには価値があるんですね。

意に反した行動を取り続けると、精神的に壊れていくような気がします。右に行こうと思いながら、左に歩き続けるなんて、それほど長い間はできません。会社で平穏に居続ける方法は一つしかない。会社や上司の言葉に忠実に従うことが、人として正しい生き方だと思いこむことです。時には会社や上司も間違うかもしれないけど、目上の人や権威のある人を信頼するその素直さが人として大事なことだと信じることです。今の日本では、子供の頃からこういう教育をされているので、サラリーマン適性のある人は割と多く量産されてますね。

でも、サラリーマン育成教育がうまく行かなかった人間、そういう人間が会社に居続けると、精神を病んでしまいます。意思と行動が分断される状態が長く続くと、本当に自分がやりたいことは何なのかが分からなくなってきます。そういう人は早く会社を辞めた方がいいですね。無職になって組織から離れれば、思ったことを思った通りに行える人として普通の状態に戻れますから。

コメント

  1. deefe より:

    なるほど
    あんた鋭いな
    それでみな腐った魚の目のような顔になっていくのかもしれんな

    • ナオユキ より:

      deefeさん、コメントありがとうございます。

      私も腐った魚の目をしてたと思いますね。