世帯貯蓄、5年ぶり減少
50代に賃上げの恩恵及ばず? 世帯貯蓄、5年ぶり減少(朝日新聞デジタル)
2017年の家計調査報告によると、2人以上の世帯の平均貯蓄は前年比0・4%減の1812万円だった。減少は5年ぶり。
世帯貯蓄が減少しているそうです。
平均値と言うのは、全年齢層、全階層含んでの平均なので、実感とは違うかもしれませんが、傾向と言うのは把握できますね。
でも、「減っている」と言うのが、どうも腑に落ちないです。
雇用が超絶人手不足で、株価も上昇してた2017年なのに。
そこで、貯蓄の内訳の報告書を見ました。
二人以上の世帯について貯蓄の種類別に1世帯当たり貯蓄現在高をみると,定期性預貯金が712万円(貯蓄現在高に占める割合39.3%)と最も多く,次いで通貨性預貯金が442万円(同24.4%),「生命保険など」が377万円(同20.8%),有価証券が246万円(同13.6%),金融機関外が36万円(同2.0%)となっている。
2016年と比べると,通貨性預貯金は増加となっている。通貨性預貯金は,前年に比べ30万円,7.3%の増加となり,9年連続の増加となっている。一方で,定期性預貯金は,前年に比べ15万円,2.1%の減少となり,3年連続の減少となっている。
増えているのが通貨性預貯金、いわゆる普通預金ですね。
株式等の有価証券は13.6%で前年から減っています。有価証券には債権も含んでるので、株式・投資信託だけに限ると約10%です。
これはつまり、株や投資信託などのリスクのある投資商品を持っている人は、少ないと言うことです。
株を持ってないから、あれだけ株価が上がってもほとんどの人は恩恵を受けてなかったと言うことでしょうか。
NISAや積立NISAでどれだけ国がバックアップしても、庶民はほとんど投資に関心がないみたいですね。
安全資産とは損失確定資産
まだまだ日本人は投資に対して警戒心があると思います。博打のような感じがあるのではないかな。
一般の人は、自分は博打やギャンブルみたいな姑息で卑怯な賭け事はしたくないから、定期預金や国債を買って堅実に生きて行こう、と言う感じでしょうか。
その気持ちは分からなくもないですけど、定期預金や国債は今の金利では投資商品とは呼べないですね。
現金で持ってるのとほぼ変わらない。インフレ率を考えると、価値が下がって行くような商品です。
定期預金や国債を安全資産と言いますけど、正確には無リスク資産です。リスクとは変動の幅の大きさのことを言うので、安全資産とは資産額が変動しないと言う意味です。
だとすると、インフレ率より金利が低い場合は、相対的な資産の価値が下がる可能性が100%に近いと言う意味で、安全資産を持ってると確実に損をすると言うことです。
2017年のインフレ率が0.47%だから、国債の0.05%、定期預金の0.01%、普通預金の0.001%と比較すると、こういう資産を持っていると確実に損をします。安全資産と言うより損失確定資産と言った方がいいのではないでしょうか。
お金の勉強は大事
お金の考え方は人それぞれで、他人にとやかく言えません。友達だからと言って進めるわけにもいかないんですね。損をする可能性は必ずあるので。結局自分で調べなければいけない。
逆に言うと、これだけ多くの人が投資しない中で、自分で調べて堅実に投資していってる人は、確実に資産を増やして行って他の人より資産額が大きくなります。資産を持てば、労働から解放される日も近づきます。お金の勉強は仕事より大事ですね。